飲食店開業は、飲食業界で働く人にとって目指したくなる夢ですよね。
でも、同時に…
このような不安や疑問の声も、湧いてくるのではないでしょうか?

その気持ち、すごくよく分かるよ!飲食店の開業は、決めることもやることもたくさんあるからね。
私は飲食業界で20年以上働き、レストラン2店舗でマネージャーを経験、日本とイタリア双方のソムリエ資格も取得しました。現在は個人で小さなワインレストランを経営していますが、過去には3度の転職活動を経て独立に至りました。そんな経験から、開業準備でつまずきやすいポイントや、成功へのヒントをお伝えできればと思っています。
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開業への道筋で、君の強い味方になってくれるのが今回紹介する『事業計画書』だよ!
事業計画書は、あなたの夢を具体的な形にし、進むべき方向を照らしてくれる「羅針盤」。これがあれば、様々な困難を乗り越えるための大きな助けになります。
この記事では、飲食店開業を目指す方へむけて、事業計画書を作成するメリットと具体的な書き方を、分かりやすく解説していきます。計画づくりを通して、あなたの夢を、より確かなカタチにしていきましょう!



目的への羅針盤があれば、自信を持って準備を進められそう!
独立が目の前の方も、そうでない方も、飲食店を開業したい方はぜひ知っておくべき内容です。ぜひ最後まで御覧ください。
事業計画書の必要性|飲食店経営を成功させるためのメリット4選





「事業計画書」って、聞くだけでなんだか面倒な感じがするよね。
しかし、飲食店開業に向けて銀行や公庫からの融資を考えている方も多いと思います。そして、融資を受けるためには必ず実現性のある事業計画書が必要となります。
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事業計画書の必要性を知ってもらうために、まずは作成のメリットを4つ紹介するよ!
お店のコンセプト、ターゲット、メニューなど、アイデアを書き出すことで考えが整理され、「何をすべきか」具体的な行動計画が見えてきます。
必要な資金額や収支の見通しが立ち、冷静に実現可能性を判断できます。どんぶり勘定を防ぎ、安心感につながります。
融資や補助金の申請には事業計画書は必須です。あなたの熱意と計画性を伝え、外部からの支援を得やすくするための強力な武器になります。
立てた目標は、お店が順調かをどうかを確認し、改善点を見つけるための「ものさし」になります。判断の基準があるということは、お店を成長させるヒントにも繋がります。
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経営は、キャッシュが尽きた時点でゲームオーバー!事業計画書を作っていれば、本当にスタートを切っても良いのかを数字で理解できるよ。
作成前に知っておきたい事業計画書の注意点とデメリット


メリットとデメリットは表裏一体。計画書作りで注意したい点もお伝えします。
事業計画書は、しっかりと時間をかけて作らなければ意味をなしません。情報収集や作成に時間とエネルギーが必要となります。しかし、これは未来への価値ある「投資」ですので、根気よく向き合ってください。
現実は計画通りに進まないことが多いです。むしろそれが当たり前。計画書は一度作ったら終わりではなく、状況に合わせて見直し、書き換えていく「生きた地図」として活用しましょう。



楽観的と悲観的な数字で計画を立てれば、より心に余裕がもてるわね!
事業計画書の骨組み| まずは基本構成を知ろう
事業計画書には、一般的に盛り込むべき基本的な項目があります。ここでは、日本政策金融公庫(公庫)の「創業計画書」の構成も参考に、飲食店開業で特に重要な項目をリストアップして解説していきます。
【事業計画書の主な構成項目】
・創業の動機や目的と経営者の略歴: なぜお店を?あなたの経験は?
・コンセプト: どんなお店にしたい?誰に来てほしい?
・取扱商品・サービス: メニューやサービス内容は?価格は?
・立地と市場分析: 決めた場所でどう戦う?周りの状況は?ライバルは?
・マーケティング戦略: どうやってお客様に来てもらう?
・体制・運営計画: 誰と、どうやってお店を回す?(仕入先、従業員、許認可など)
・財務計画: 開業資金は?売上・利益の見通しは?



難しそうなことがいっぱい書いてあって、やる前から「やる気」が、、、
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1つずつ噛み砕いていけば、全然難しくないよ!むしろ夢を「見える化」していく作業だから、どんどんと楽しくなってくるはず!
飲食店の事業計画書の書き方とポイントを解説


ここからは、事業計画書の構成項目ごとに、具体的に「何を書けばいいのか」「どんな点に注意すればいいのか」を順番に解説していきます。
1. 創業の動機・目的 / 経営者の略歴:あなたの熱意と経験を伝えよう
ここは、あなたの「情熱」と「経験」を伝えるパートです。計画書を読む人に、「この人なら目標を達成できそうだ!」と思ってもらうための重要な部分となります。
創業の動機・目的
「なぜこのお店を開きたいのか」という、創業の動機や目的を、あなたの熱い思いをのせて具体的に書きましょう。あなた自身の言葉で、本心を語ることが大切です。
経営者の略歴
これまでの職務経歴を分かりやすく記載します。たんにお店の名前と期間を書くだけでなく、「どんな種類のお店で」「どんな役割(役職)を経験し」「何を学び」「どんなスキル(調理、接客、マネジメント、語学など)を身につけたか」を具体的にアピールしましょう。これが、事業を成功させる能力があることの裏付けになります。
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自分の経験は、融資担当者の信頼に繋がるから自信を持ってアピールしよう!
2. コンセプト:お店の個性を光らせる心臓部を決めよう
お店の「コンセプト」は、計画全体の「心臓部」。ここがしっかりしていると、お店の方向性がブレず、独自性が生まれます。
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コンセプトがはっきりと決めきれていない場合は、Chat GPTと壁打ちをすることをおすすめするよ!考えを投げかけて、「何を目的とするのか?」という自己理解を深めてみよう!


どんなお店にしたいか?
料理のジャンル、お店の雰囲気、価格帯などを具体的に描きましょう。
どのような客層をターゲットにしたお店なのか?
「理想のお客様像(ペルソナ)」をできるだけ具体的に設定します。
ペルソナの設定方法については、詳しくこちらの記事で解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
>>クレームが出ない飲食店作り!理想の顧客を引き寄せるターゲット設定術
お店の独自性・提供価値とはなにか?
ようは、お店の「売り」は何かということです。他のお店にはない、あなたのお店ならではの魅力とは何なのかを考えましょう。



コンセプトがはっきりしてると、「あ、このお店、私にぴったりかも!」ってお客さんにも伝わりやすいよね!メニューとか内装とか、他のことも決めやすくなりそう!
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自社の「ミッション、ビジョン、バリュー」を明確にしておくと、事業に悩んだときの指標にもなるよ!
3. 取扱商品とサービス:魅力的なメニューを計画しよう
コンセプトをもとに、顧客ニーズに合ったメニューや価格設定を考えましょう。
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お店側が出したいメニューを出すのではなく、ペルソナが「どのような商品を求めるのか」を考えることが重要だよ!ビジネスの根源は他者貢献であることを忘れずにね!
商品は利益の源泉!ここを熟考せずに始めると、「忙しいけど儲からない…」「お客様に商品価値が伝わらない…」と、悩みの種になってしまうので、時間をかけてじっくりと考えてください。
4. 立地と市場分析:自社を取り巻く状況を見極めよう
お店の場所がほぼ決まっている段階なら、「その場所でどう戦うか」を具体的に考えます。
その地域では「どんなお店が求められているか?」「 周辺のライバル店はどんなお店か?」など。
競合他社と比べて、差別化のポイントを探りましょう。フレームワークの1つである「SWOT分析」を使ってみるのも、戦略を立てる上でとても役に立ちます。


「強み」を「機会」と掛け合わせると、どのような広告宣伝が効果的なのか?「弱み」をできるだけ前に出さないためには、どのステージで戦えばいいのか?など、販売戦略にとても役にたちますよ。
こちらの記事の参考になると思うので、よろしければ御覧ください。
>>クレームが出ない飲食店作り!理想の顧客を引き寄せるターゲット設定術



自分が一番「自分のお店」を理解することが大事なんだね!
5. マーケティング戦略:お店を知ってもらいファンを増やそう
どんなに良いお店でも、知ってもらえなければ始まりません。集客のための販売戦略を考えていきましょう。前提として、このブログでは、あなた自身の顧客を事前に作ってから開業することを強くおすすめしています。
あなた自身の顧客の作り方は、こちらの記事を御覧ください。
>>顧客をあなたのファンに!飲食店開業を成功させるための個人戦略ガイド
既存の顧客に加えて、新規の見込み顧客を増やす手段を考えていきましょう。
マーケティング方法はいくつかありますが、一番はSNSの活用をおすすめします。
とくに、Instagramは視覚的に伝えることができるため、飲食店との相性が良い最良の手段だと考えます。
詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。
>>SNSは個人の資産|将来に不安を抱える飲食店社員がSNSを始めるべき理由
>>全ての飲食店が今すぐ始めるべきInstagramの運用方法のススメ(Coming Soon!)
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開店景気だけで終わらせない!継続的な情報発信と、一度来てくれたお客様を大切にする気持ちが、ファンを増やすコツだよ。
6. 体制と運営計画:お店を円滑に運営するための準備をしよう
必要な従業員数と、あなたのお店を運営するための取引先を洗い出しましょう。
このブログでは、一人でも戦っていける飲食店経営の方法を解説しているため、人員計画には深くはふれません。しかし、従業員を雇用する場合は、どんなスタッフが何人必要か、どう採用・教育するか、人件費はどれくらいかをあらかじめ計画しましょう。
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飲食店が潰れる一番の要因は、仕入先への売掛金や従業員への給料が払えなくなること。潤沢なキャッシュフローを計画したうえで開業することが最重要だよ!



経営が軌道にのってから、人員を少しずつ増やしていくってのも良い方法かもね!
仕入先は、前職からお世話になっていた会社と取引させていただくことが最適解です。独立後も良好な関係を築いてもらえるように、事前に準備しておきましょう。
>>飲食店開業の前に業者との繋がりをつくるべき3つの理由(Coming Soon!)
営業時間や定休日、予約方法、在庫管理、衛生管理体制なども具体的に決めていきます。必要な行政の許認可は時間が掛かるものもありますので、かならず事前に計画に盛り込むようにしてください。
>>損しないための開業届の提出方法と必須の許認可申請手順ガイド(Coming Soon!)



衛生管理とか許認可とか、忘れちゃいけない大事なことがたくさんあるんだね!しっかりリストアップしないと!
7. 財務計画:夢を数字に!お金の計画は最重要
ここが計画書の山場であり、事業計画書を見る側の人が重要視するポイントです。あなたのお店の開業にかかる費用や運営コストを、具体的な数字を入れて計画しましょう。


開業資金はどの程度かかるのか?
設備資金と運転資金にいくら必要なのかを細かく見ていきます。飲食店開業は、計画した資金と実際の出費に大きな差が出ることが少なくありません。余裕をもった資金準備ができるように、準備段階から想定しておきましょう。
自己資金は「生活防衛資金」をふくめ、500万円程度の準備をおすすめしています。
なかなか貯金が出来ない方は、こちらの記事も参考にしてください。
>>飲食業界で働く貯金ができない人必見|開業資金を貯めるための4つのステップ
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実際に数字を入れてみると、無理な計画だったと思い知らされるかもしれない、、、そんなときは「退くも勇気!(byアシタカ)」です。計画を練り直して再チャレンジすることも検討してみよう!
資金調達はどうするか?
どうやってお金を集めるかを計画します。店舗型の事業は初期投資に大きな資金が必要ですので、融資も有効な手段です。しかし、身の丈にあったスモールスタートができるように、融資の金額も極力抑えられるように計画をしましょう。
融資を受ける場合は、「どれだけ借りられるか」ではなく、「どれだけ自己資金が足りていないのか」から逆算していくことが大切です。
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融資の金利は、公庫や信用金庫が他の金融機関と比べて低金利なことが多い。最初の相談場所として、選択肢にいれる価値が十分にあると思うよ!
収支と損益の年間計画を立てる
毎月どれくらいの売上と経費があり、どれくらい利益が出るかを予測する「月別収支計画書」を作成します。融資や補助金申請をする場合は、3〜5ヵ年計画で立てることが一般的ですので、まずは開業1年の計画くらいは立てておきましょう。
計画通りに進むことはまずありませんが、計画とどのくらいの差異が出ているのかを見ることで、すばやい軌道修正が可能となります。
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金利も返済の元金も、事業の利益から支払う必要がある。払えなくなった段階でゲームオーバーなので、やっぱり指標となる計画は必要だね!
損益分岐点を計算して赤字にならない最低ラインを知る
「利益ゼロで着地するには、最低どの程度の売り上げが必要か?」を示す大切な数字が、「損益分岐点」です。
このラインを知っておくと、日々の売上目標が具体的になり、「あとどれくらい頑張れば黒字になるか」が見えやすくなります。
計算方法も難しくありません。最初に、家賃や人件費のような、毎月必ずかかるお金(=固定費)と、材料費のように、売上が増えれば増えるお金(=変動費)を把握します。


【損益分岐点の表を見るポイント】
・固定費は一定。
・変動費は売上に連動して上昇する。
・濃いブルーと淡いブルーを合わせたものが費用。
・費用の上昇は、固定費の値から始まる。
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この「損益分岐点」を意識するだけで、経営の感覚がぐっと掴みやすくなるよ。
日本政策金融公庫のテンプレートを活用しよう
日本政策金融公庫(公庫)のウェブサイトでは、創業計画書のテンプレートや記入例が無料でダウンロードできます。 融資に必要な項目がまとまっているので、「どんな項目が必要か知りたい」場合には参考になります。
補助金の申請や銀行融資を利用する際は、それぞれの金融機関のフォーマットを使う必要があります。公庫のテンプレートで事前に大枠を作成しておけば、どのフォーマットでも素早く対応が可能です。開業前後の忙しい時期に、計画書の作成で追われる時間をはぶくことができます。



直前で慌てないように、事前準備が大事だってことだね!
事業計画書を手に、夢への確かな一歩を踏み出そう


この記事では、事業計画書を作成するメリットと具体的な書き方について解説しました。
事業計画書を作成するメリットは、次のとおりです。
【事業計画書を作成するメリット】
・頭の中を整理して具体的な行動計画へと繋げることができる
・お金の流れを見える化できることで、経営の安心材料となる
・融資や補助金の申請時には、ほぼそのまま使用することができる
・開業後、うまくいっているかどうかを測る「ものさし」となる
事業計画書の制作に時間がかかる、計画書通りにはいかない、など、デメリットもありますが、開業後も経営を成功させるための重要なプロセスとなります。
事業計画書を初めて作成する方は、日本政策金融公庫のテンプレートを使用すると良いと思います。項目がそれほど複雑ではないため、初めての方でも取り掛かりやすいです。
事業計画書は、あなたの情熱を具体的な言葉と数字にし、進むべき道を照らす「羅針盤」であり「地図」となります。難しく考えすぎず、まずはあなたの開業したいお店のかたちを、言葉にしてみてください。
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言葉にするのが苦手な方は、ぜひChat GPTなどのAIを活用しよう!
この記事が、あなたの素晴らしいお店づくりに少しでもお役に立てば幸いです。



飲食店開業の夢に向かって一緒に頑張ろう♪
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