SNSは個人の資産|将来に不安を抱える飲食店社員がSNSを始めるべき理由

「今の生活を老後まで続けられる自信がない⋯」
「行動しなきゃと思うけど、何から始めていいか分からない⋯」

ローマ

このまま飲食店で働いていて将来が不安だと感じていませんか?

業界全体で給料水準が低く、長時間労働が常態化しているため、多くの方が同じような不安を抱えています。独立を目指す方も、飲食業を長く続けていきたい方も、将来への準備が欠かせません。

私は飲食業界歴20年以上。レストラン2店舗で店長の経験があり、日本とイタリア双方のソムリエ資格を取得しました。現在は個人で小さなレストランを経営していますが、ホールスタッフでも正しい方向性で努力をすれば、将来の不安を減らせることに気づきました。

この記事の内容
  • なぜ飲食店社員がSNSを始めるべきなのか
  • SNS運用のメリットとデメリット
  • 飲食店で働く人におすすめのSNS
結論

飲食店社員がSNSを始めるべき理由は、SNS上でのつながりが「あなたの個人資産」になるからです。顧客リストを会社から持ち出すことは法律に違反しますが、個人のSNSフォロワーは、あなたの財産として残ります。

飲食業を長く続けたい方や、将来独立して飲食店を開業したい方にとって役立つ情報をお届けします。ぜひ最後までご覧ください。

また、将来の不安を払拭するためのキャリアアップ方法を解説した記事もありますので、こちらも併せて参考にしてみてください。
>飲食店の正社員に将来性はある?|ホールスタッフのキャリアアップ方法3選

目次

将来に不安を持つ飲食店で働く社員がSNSを始めるべき理由

飲食店で働く社員の方々、とくに将来のキャリアに不安を抱えている人には、ぜひSNSの運用を始めることをおすすめします。理由は、SNSでつながった「人との縁」が、会社に帰属せず、あなたの「個人の財産」となるからです。

ローマ

具体的にお話しをしていきます。

すでにInstagramやFacebookなどのSNSを利用している方も多いのではないでしょうか。また、業務の一環として店舗のSNSアカウントを運用している方もいらっしゃると思います。しかし、顧客やファンとの「個人としてのつながり」を意識しながらSNS運用をしている方は、意外と少ないのが現状です。

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とは?

簡単に「SNS」について前提を確認しましょう。

SNSとは、インターネット上で人と人とがつながり、情報やコンテンツを共有するためのサービスです。ユーザーはプロフィールを作成し、写真やメッセージで他のユーザーと交流します。基本的なサービスは無料で利用でき、趣味や旅行の写真を投稿して楽しんでいる方も多いですね。

SNSの特徴の違いとユーザー比較

SNSにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。ここでは、ユーザー数が多いSNSを比較していきます。

スクロールできます
SNS特徴ユーザー数(日本国内)年齢層
X(旧Twitter)リアルタイムで情報収集に強く、短文での発信に特化しています。ニュースやトレンド情報にアクセスするのに適しています。約4,500万人【1】10代〜30代が中心
Instagram若年層中心のビジュアル重視のSNSで、企業やインフルエンサーのマーケティングに幅広く利用されています。写真や動画の発信が主体です。約3,300万人【1】20代〜40代が多い
Facebook実名登録制で、リアルなつながりが重視されます。趣味や関心に基づいたグループ機能も強みです。約2,600万人【1】30代以上の利用が多い
TikTok短い動画を中心に構成され、エンタメ要素が強いSNSです。音楽やダンス動画が人気です。約2,200万人【1】10代〜20代が中心
LINE主にメッセージアプリとして使われ、日本では主要なコミュニケーション手段。ビジネス利用も進んでいます。約9,000万人【2】全世代に広く利用される
YouTube長い動画も投稿でき、広告収入を得られるため、企業やクリエイターのマーケティングにも利用されています。約6,500万人【1】幅広い年齢層

情報ソース:【1】総務省「情報通信白書」 【2】LINE公式サイト

カプリ

意識していなかったけど、LINEもSNSなのね

SNSを始めるべき理由|フォロワーがあなた個人の財産になる

飲食店の社員がSNS発信を始めるべき理由は、SNSでのつながりが、あなた自身の「個人資産」となるためです。

顧客は「お店」ではなく「個人」に付くことが多く、関係性があなたにとって大きな資産になります。しかし、退職時に顧客リストを持ち出すことは法律で禁止されているため、職場が変わると顧客との縁は切れてしまい、次の職場では1からのスタートとなります。

カプリ

せっかくの努力が消えてしまうのはもったいないですよね。

【どのような法律違反になるのか?】
・個人情報保護法
名刺に書かれている情報は、顧客の許可なく持ち出して使用することができません。顧客情報は「会社の看板を背負ったあなた」に渡されたもので、「あなた個人」には帰属しません。
・不正競争防止法
企業間の公正な競争を守るために制定された法律で、前職で得た顧客情報を無断で使用することは違反となります。

これらの法律に違反すると、個人の場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金、法人の場合は1億円以下の罰金が科される可能性があります。

その一方で、SNSでの活動は退職後も顧客やファンとのつながりを維持できる手段となります。将来独立開業を目指す場合も、SNS上のフォロワーはあなた個人の資産として継続的に活用できる貴重なものです。

SNS運用のメリットとデメリット

続いて、飲食店の社員がSNS運用をすることのメリットとデメリットを具体的に解説します。

飲食店社員がSNS運用をすることのメリット6選

①転職活動に活用できる

転職活動時、フォロワー数やその属性(飲食業界の顧客であることなど)をアピール材料として活用できます。採用側からは、「顧客を引き付ける力がある」と認識され、採用や報酬交渉で有利になる可能性もあります。
また、SNS投稿が継続的であれば、「粘り強さがある」という印象にもつながります。投稿内容を見れば人柄も伝わるため、企業側との価値観のミスマッチも起きにくくなるでしょう。

②起業時の見込み顧客の確保

独立を目指すなら、SNSのフォロワーがそのまま「見込み顧客」となります。個人店舗のSNSアカウントを立ち上げる際にも、ゼロからではなく、今までのフォロワーをそのまま新しいアカウントに誘導することが可能です。開店直後の集客は特に難しいため、SNS運用によるフォロワーが資産となります。

③文章力やデザインスキルが身につく

SNS運用を通じて、投稿の文章力やデザインスキルが向上します。飲食店の現場でも、顧客や社内のやり取りに「文章力」が必要とされますし、フライヤーやメニューのデザインなどには「デザインスキル」が役立ちます。SNS発信をしていると、仕事で使えるスキルが意識せずとも身についてゆきます。

④自己表現力の向上

SNS発信を続けることで、自分の強みや弱みを知り、自己表現力が磨かれます。日々の発信やプロフィール制作を通じて、自分の考えを整理し、言語化する機会が増えるため、自然と自己理解が深まります。

⑤価値観の近い人々とのつながり

SNSでは遠く離れた同業者や価値観を共有できる人とも簡単に交流できます。SNSを通じて、自分らしさを表現することで、共通点のある人々とつながることができ、貴重なネットワークを築くことができます。

⑥新しいキャリアの可能性が広がる

SNSでの発信が評価されれば、広告収入や案件依頼といった副収入の道が開ける可能性があります。会社に依存しない収入源が確保できると、精神的な安定にもつながるでしょう。

飲食店社員がSNS運用をすることのデメリット2選

①コンテンツ制作に時間と労力がかかる

有益なコンテンツを作成するには時間と労力が必要です。飲食店は長時間労働が多く、自由時間が少ないため、SNS運用に充てる時間を確保するには、どこかの時間を削る必要があります。例えば、飲み会の参加を控えたり、自宅での娯楽時間を見直したりして、新しい時間を捻出する工夫が求められます。

今の生活の中でどの時間をSNS運用に充てるかを計画的に考えることが大切です。

ローマ

時間を捻出するために睡眠時間を削ることは絶対におすすめしません。SNS運用は継続がもっとも大切ですので、身体が資本であることは忘れないようにしましょう。

②フォロワー獲得には長期戦が必要

SNS運用ではフォロワーを獲得するまでに長い時間がかかることが多いです。内容にこだわって発信を続けても、最初のうちは反応が少ないかもしれません。
長期的な視点で「信頼されるアカウント作り」を意識して、着実にファンとの関係を築いていくことが重要です。

SNS運用の心構えと成功するための注意点

この記事でおすすめしているSNS運用は、あくまでビジネス目的のアカウント運用です。
友達や家族との交流のためのアカウントとは区別し、ビジネスとしての運用を進めるための心構えと注意点を確認しておきましょう。

SNSを見る側の「観客」にならないこと

SNSは、見ているだけで楽しいコンテンツが豊富ですが、それもそのはず、SNSのアルゴリズムがあなたの興味に合わせた情報を自動的に表示するよう設計されています。SNSの構造を簡単に言えば、発信する「演者」と、閲覧する「観客」に分かれています。競合リサーチ以外のSNS閲覧は時間の消耗に繋がることもあるため、本質を見失わず、発信に注力することを心がけましょう。

応援したくなる投稿や有益な情報発信を心がける

ビジネスとしてSNSを活用する場合は、フォロワーが応援したくなる投稿や、有益な情報の発信が欠かせません。たとえば、プロとしてのアドバイスや、目標に向かって取り組んでいる姿勢など、見ている人に価値を提供することを意識しましょう。

カプリ

たとえばソムリエが「仕事終わりのビール最高〜」と投稿していても、だれも喜ばないわよね。笑

ローマ

誰かの悪口やネガティブな発信も避ける方が無難です。フォロワーが見ていて気分が明るくなる発信を心がけましょう。

コンプライアンスやプライバシーリスクの配慮

SNS投稿には、会社のコンプライアンスやプライバシーにも十分な配慮が必要です。社内で知り得た情報の公開や、許可を得ていない人物の写真などは、トラブルに繋がる可能性もあります。SNSも公共の場であることを意識し、法的リスクを回避しましょう。

ローマ

逆に、自分のアカウントで働いているお店の宣伝や告知をすることは、集客にもつながるので喜ばれます。

飲食店で働く人におすすめのSNSはInstagram|有益な発信のコツと顔出しの必要性

飲食店で働く人が、まず始めるべきSNSは「Instagram」です。飲食業のマーケティングには、視覚的なアプローチが効果的です。ビジュアルを重視するInstagramは飲食業と相性が良く、料理や店舗の雰囲気を表現しやすい点で特におすすめです。

さらに、Instagramは他のSNS(例: XやFacebook)とも簡単にシェアができ、後に別のSNSを運用する際にフォロワーを移行しやすいというメリットもあります。ただし、最初から複数のSNSを開設すると時間と労力が分散されるため、まずはInstagramに注力し、フォロワーがある程度増えてから次のSNSに拡張するのが効果的です。

ローマ

目安として、フォロワーが最低でも1000人ほどになってから他のSNSを始めると良いと思います。

見てもらえる有益な投稿とは?|常にユーザーの視点で考える

有益な投稿とは、フォロワーが興味を持ち、役立つと感じる情報を発信することです。たとえば、料理とワインのペアリングのコツや、プロとしての知識を生かした投稿が喜ばれます。料理人であれば、旬の食材を使ったレシピ紹介も好まれるでしょう。

カプリ

レシピ投稿は特に反応が良いわよね!

ホールスタッフなら、「料理初心者がシェフ直伝のレシピでまかないを作ってみる」など、ユーザーに楽しんでもらえる発信を心掛けることが重要です。自分も楽しみながら取り組むことで、フォロワーに愛されるアカウントづくりが可能です。

SNSでの顔出しは必要?|目的に応じて判断する

カプリ

Instagramの発信では、顔出しは必要なのかしら?

結論として、個人アカウントでの発信の場合、顔出しは必須ではありません。
個人アカウントの場合は、主にフォロワーを増やすことが目的となるため、ユーザーにとって有益な発信を続けていけば、顔出しをしなくても目的を達成することが可能です。

しかし、独立後にお店のアカウントを運用する際には、顔出しを検討することをおすすめします。店舗のアカウントでは、集客が主要な目的となるため、顔出しをすることでフォロワーが親近感を抱きやすくなります。
これは「ザイアンス効果」と呼ばれていますが、顔を何度も見ることで、自然と親近感や好感度が高まることが分かっています。

顔出しに抵抗がある方もいるかもしれませんが、集客が目的の場合には有効な手段の一つですので、前向きに検討してみましょう。

【まとめ】飲食店社員がSNSを始めるべき理由|将来への不安を減らして個人の資産を築こう

飲食店で働く方にとって、SNSの運用は将来のキャリアを支える大きな武器になります。SNS上のフォロワーは、個人の財産として一生自分のもとに残り、転職や独立時にも大きな力を発揮するでしょう。

特にInstagramは、ビジュアルが重視される飲食業と親和性が高く、まず始めるSNSとして最適です。
SNSの運用を通じて自己表現力やコンテンツ制作のスキルが磨かれ、飲食業界で必要とされるスキルともリンクして成長できるでしょう。一方で、SNS運用には時間と労力も必要であり、長期的な視点と継続する覚悟が求められます。

今回ご紹介したSNS運用のポイントを意識し、日常業務にプラスして自分の資産となるフォロワーづくりを始めてみましょう。

SNS運用はあなたの将来への投資です!継続できる計画を立てて、自分らしい発信を続けてみてくださいね。

ローマ

またお会いしましょう!

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